技術は大切、だけどこちらの方がもっと大切、と思います。
例えばトリートメントにしても、メンテナンスとして、サロンで行なうと、10日、2週間と持続する。
メーカーさんが、毎年のように新製品のトリートメントを開発し、「今までのものより、もっと長持ちします」というフレーズで、導入したはいいけれど、それほど変わらない現実があります。
せいぜい3週間持てば良い方でしょう。
もちろん、お客様が自宅で、そのトリートメントを購入して、家でメンテナンスすれば、いつでもサラサラツヤツヤが持続します。
それはあたりまえのことなんですね。
また、カラーの色持ちも同じ事ですね。
時間が経つと退色します。
そのスピードが遅いか早いか、これも2倍も3倍も違いはないんですね。
少しだけ違う程度。
これらの現実を、いかに違うのかとチラシに書かなければ目を引いてもらえない。
なので、ネーミングやキャッチコピーで、目立たせるという方法を使う。
でも実際その言葉を信じて来店してみると、それほど違わなかった。
このような、経験をしている消費者はたくさんいるのだと思います。
なので、カンタンには反応しなくなってしまった。
「良いこと書いてあるけれど、ホントかな~~??」
「先日のサロンも、それほど変わらなかったしねー」
と、なかなか信用しないというサイクルになってしまうわけです。
そこに飛び込んでしまう、大変難しい競争にどっぷりハマっているように見えてなりません。
やはり、小さなお店は、毎日お客さまと、子供の話とか、姑さんの話や、旦那さんの愚痴や、食べ歩きのことなど、日々のベタな話をしながら、ストレスを発散しながらパーマをかけたりカラーをしたりする場になっているのだと思います。
そのような話を聞いてもらえる、または考え方や価値観がが合う、そんな技術者に続けて担当してもらいたいからリピートする、という来店理由の割合のほうが多くを占めているのだと思います。
そのサロンでの現実を、技術者であるオーナーさんは、無意識にわかってはいるのに、チラシで発信するときになると、技術の高いことの自慢を書き並べています。
やっぱりその土俵から、一度降りて、客観的に周りを見回すことも必要と感じます。
「あなた」という人(技術者)に惹かれて、リピートしている現実を、しっかり受け止めるべきだと感じます。
思い出して欲しいと思います。
カット技術だけではなく、「上手なカットしてくれるあなたのいるサロンに来ている」という事実を。
しかし、なかなかそこに気が付かないんですね^^
「お客様から見ると魅力的なあなたに、あなた自身が気が付かないなんて、もったいないな~」と、いつも感じています。